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稚拙妄想小説第4話

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俺は、親父の気持ちに、今なら全てを預けられるような気がした。
「俺、なんだかそうかもしれないな。男のこと考えるほうがムラムラするんだよな」実際、俺もどうしてこんな体質になってしまったのか分からなかったし、一人で抱え込んできた悩みだった。今、親父にこの気持ちを委ねてもいいような気がしてしまった。

「そうか・・・」と親父は軽くうなずき、タバコの煙をはいた。少し、沈黙が続いたが、親父は
「まぁ、お前も言いたくないこと言ってくれたんだしな、俺も話すけど、少し前からどうも男が気になってしょうがないんだ」俺はかなり驚いた。この親父が!?「俺も、やべえなぁ、俺どうかしちまったか、って思ったしな。そういう気持ちになっちまったことにはどうしようもない」
「親父は誰かとそういう体験はしたのか?」と聞くと、
「いや、それはまだない」とつぶやくように言った。
「お前はあるのか?」
「ああ、22歳のころからそういう気持ちになって、何人かと・・・」
「体の関係か?」
俺はうなずいた。俺は今、正直に気持ち打ち明けている。複雑な気持ちで一杯だったが、違った開放感があった。そして、親父のことが気になってしょうがないことも話した。
「俺、最近・・・・、親父のことが気になってしょうがないんだ。なんでだか分からない。だけど、どうしようもなくてさ。仕事中だって気になって手につかないんだよな。どうしようも無くなって、だから親父の姿を見たくなって事務所までいっちまったよ」堰を切ったように今までの気持ちが言葉となってあふれてきた。
「俺がお前を苦しめたわけか」静かに親父は笑った。
「ひろと、お前、これから大丈夫だよな?」俺はドキッとした。
「今日は、話そうぜ」

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稚拙妄想小説第3話・・・

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「お前、車か?俺のに乗っていくか?また戻ってくればいいしな。」
と言ったが、俺は素直になれず、「いや、いいよ」と裏腹な返事をしてしまった。親父の脇に座りたかったにもかかわらず・・・。

親父の運転する車の後をついていくようにして、和食系のレストランに着いた。

レストランは簡易コンパートメントになっていて、親父と二人きりになることができた。なんだかかなりうれしい気持ちに満たされた。親父と向き合って座るとなんか気恥ずかしくて顔を見ることができなかったが、無意識に親父の太い首やがっちりした肩、太い腕に目をやってしまう。

親父はかあちゃんに電話をし、今日は仲間と食事するとなぜか嘘を言って電話を切った。「こうやって母ちゃん抜きで二人で飯食ってたら、ひがむかもしんねぇからな」、という理由らしい。

「まぁ、こうやって二人で飯食うのはじめてだな。今日は、男同士の話しようぜ。」

なんだよ、男同士の話って??と思ったが、そういえば、俺も親父と二人きりで飯を食ったり、腹を割った話をしたことがなかったことに気付いた。

飯を食いながら、仕事の話や世間の話で盛り上がったが、男二人、やはりこういう話に結局行き着く。

「ひろと、お前、彼女とかいるのか」
「いや、いないけどさ」
「なんだよ、いねぇのか。じゃぁ、夜遊びとかしてるんだろ、こんな風によ」と左手の人差し指と親指で小さな輪を作り、右手の人差し指をその穴に出し入れして、親父はにやけた。浅黒い顔に白い歯が対照的だった。
「ははは、そういうのもないな。なんだか行きづらいんだよな」
「それじゃ、いつもはこれか?」と親父はごつい右手で筒を作り、上下に素早く振った。そしてガハハと豪快に笑った
「あー、すげーかなしぃー」俺は親父の屈託のない笑顔にドキッとしながらも、情けない表情をした。

いままで、こんな風に親父としゃべったことなかったよな。なんか、楽しい満たされた気分で一杯だった。

「お前、どんな女が好きなんだ?」
え?とっさにでてこねぇ。女に興味はないし、イメージも沸かない。用意してる答えもない。男に興味があるなんて言ったら親父に殴られそうだしな。少しあたふたして、「うーん、髪が短いのかな」なんて適当なことを言ってしまった。
「それじゃ、今まで付き合った女ってどんな感じなんだ?」
「付き合ったっていえるのは・・・いないなぁ」実際俺は、女とは付き合ったことがない。俺ってとっさの言い逃れができない。情けねぇ。
「なんだよ、26にもなって女と付き合ったこと無いのか?」
この後も、いろいろと親父に女について質問攻めにあったのだが、あたふたする俺に親父は何かを感づいたらしく、腕組みをして声のトーンを落としてこう言った。

「お前、女に興味無いだろ」と、親父は何かを探るような口調で言ったが、俺を見つめる親父の目は確信を持っているように見えた。
「な、なんだよ。いきなり」
「お前、ぜんぜん女の話に乗ってこないからな。そうじゃなかったら悪かったけどな」
俺は、本音を言おうかその場を逃れようか迷いに迷ったが、
「女に興味が無いことは無いけど・・・」と下手な言い逃れをした。しかし、親父は
「俺は、男が男に興味を持つことに偏見はないぜ。職場にもそういうやつがいるからな。まぁ、言いたくなければ言わなくてもいいけどよ」と言って、タバコに火をつけた。


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カミングアウトの展開ってむずい~~
しかし、自分が早く書きたい部分にまだ到達してないというのも・・・

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