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稚拙妄想小説第3話・・・

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「お前、車か?俺のに乗っていくか?また戻ってくればいいしな。」
と言ったが、俺は素直になれず、「いや、いいよ」と裏腹な返事をしてしまった。親父の脇に座りたかったにもかかわらず・・・。

親父の運転する車の後をついていくようにして、和食系のレストランに着いた。

レストランは簡易コンパートメントになっていて、親父と二人きりになることができた。なんだかかなりうれしい気持ちに満たされた。親父と向き合って座るとなんか気恥ずかしくて顔を見ることができなかったが、無意識に親父の太い首やがっちりした肩、太い腕に目をやってしまう。

親父はかあちゃんに電話をし、今日は仲間と食事するとなぜか嘘を言って電話を切った。「こうやって母ちゃん抜きで二人で飯食ってたら、ひがむかもしんねぇからな」、という理由らしい。

「まぁ、こうやって二人で飯食うのはじめてだな。今日は、男同士の話しようぜ。」

なんだよ、男同士の話って??と思ったが、そういえば、俺も親父と二人きりで飯を食ったり、腹を割った話をしたことがなかったことに気付いた。

飯を食いながら、仕事の話や世間の話で盛り上がったが、男二人、やはりこういう話に結局行き着く。

「ひろと、お前、彼女とかいるのか」
「いや、いないけどさ」
「なんだよ、いねぇのか。じゃぁ、夜遊びとかしてるんだろ、こんな風によ」と左手の人差し指と親指で小さな輪を作り、右手の人差し指をその穴に出し入れして、親父はにやけた。浅黒い顔に白い歯が対照的だった。
「ははは、そういうのもないな。なんだか行きづらいんだよな」
「それじゃ、いつもはこれか?」と親父はごつい右手で筒を作り、上下に素早く振った。そしてガハハと豪快に笑った
「あー、すげーかなしぃー」俺は親父の屈託のない笑顔にドキッとしながらも、情けない表情をした。

いままで、こんな風に親父としゃべったことなかったよな。なんか、楽しい満たされた気分で一杯だった。

「お前、どんな女が好きなんだ?」
え?とっさにでてこねぇ。女に興味はないし、イメージも沸かない。用意してる答えもない。男に興味があるなんて言ったら親父に殴られそうだしな。少しあたふたして、「うーん、髪が短いのかな」なんて適当なことを言ってしまった。
「それじゃ、今まで付き合った女ってどんな感じなんだ?」
「付き合ったっていえるのは・・・いないなぁ」実際俺は、女とは付き合ったことがない。俺ってとっさの言い逃れができない。情けねぇ。
「なんだよ、26にもなって女と付き合ったこと無いのか?」
この後も、いろいろと親父に女について質問攻めにあったのだが、あたふたする俺に親父は何かを感づいたらしく、腕組みをして声のトーンを落としてこう言った。

「お前、女に興味無いだろ」と、親父は何かを探るような口調で言ったが、俺を見つめる親父の目は確信を持っているように見えた。
「な、なんだよ。いきなり」
「お前、ぜんぜん女の話に乗ってこないからな。そうじゃなかったら悪かったけどな」
俺は、本音を言おうかその場を逃れようか迷いに迷ったが、
「女に興味が無いことは無いけど・・・」と下手な言い逃れをした。しかし、親父は
「俺は、男が男に興味を持つことに偏見はないぜ。職場にもそういうやつがいるからな。まぁ、言いたくなければ言わなくてもいいけどよ」と言って、タバコに火をつけた。


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カミングアウトの展開ってむずい~~
しかし、自分が早く書きたい部分にまだ到達してないというのも・・・

テーマ:えろす小説 - ジャンル:小説・文学


稚拙妄想小説(第2話)です。

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翌日、仕事に行っても頭の中は親父のことばかりだった。

親父の全身のことを考えては、頭から足の先まで一つ一つ思い出していた。短く刈った髪、親父の威圧感のあるしかし頼りがいのある顔、あごに生えてる無精ひげ、タバコを吸う時の仕草や顔つき、太い首、がっちり厚みのある肩や胸、ぴったりとしたシャツの上からでも分かる肩や腕の筋肉、土木作業員らしいごつごつした手、少し肉のついた腹、でかいどっしりとしたケツ、ジーパンをぴっちりさせてる太い太もも、その中央には存在感のある股間のふくらみ、ひざもがっしりしてたなぁ。ふくらはぎもぶっとかった。

親父の全身をありありと俺の頭の中で思い返すことができた。

そして、親父の声、あまり見たことがなかった笑ったときの屈託のない顔、いつもは厳しかった親父が俺の話に耳を傾けてくれたこと、全てが俺の胸をしめつける。

くそ、仕事が手につかねぇ・・・・・。やべぇ、俺のあそこ、立ってきやがった。

それでも、俺は何事も無かったかのように黙々と仕事を続けた。しかし、ガマン汁は俺の意識とは裏腹にトランクスに浸み込んでいき、時間が経って冷たい感触が残った。

一時的なものだろう、すぐ気持ちは冷めるさと思っていたが、日に日に親父のことが頭から離れなくなった。どうしようもなくなった俺は、数日後、親父の働いている土木事務所へ向かっていた。現場で作業することが多いため、いるかどうかさえも分からない。だけど、車は事務所に止めてあるからこっちには戻ってくるはずだ。どちらにしても、少しでも気持ちを楽にしたいというのが正直な気持ちだった。

少しでもいいから親父の姿を見たい。そう思うようになっていた。実家に帰ればすぐに会えるわけなのだが、そんなちょくちょく実家に行ってもなぁと、素直になれない。それに、親父の働いている姿を見たい、作業服姿が見たい。親父・・・。

俺は、事務所の駐車場に車を止めて、職場の方へ向かった。不審者のように事務所の前をうろうろしていたら、なんと親父が作業服のまま事務所から出てきた。同僚と一緒に馬鹿でかい声で何かを話しながら。その姿におれはドキッとしてしまった。薄汚れたベージュ色の作業服が親父の体にぴったりしており、ただでもでかい体が余計にでかく見える。隣にいた作業員も決して小さくは無いが一回りも二回りもでかい。親父が同僚と別れた後、俺の方に歩いてきた。が、まだ俺には気づいていないようだった。挙動不審に俺が歩み寄ると、親父は思いがけない俺との出会いに少し当惑した顔つきをした。

「おう、ひろと、どうしたんだ?」
俺は不覚にも何の言い訳も考えてなかった。
「い、いや、別に・・・近くに来たから親父いるかなって思って・・・」
俺は小さな子供でも考え付くような言い訳しか口からでてこなかった。俺、何やってんだ・・・。
しかし、親父はそれ以上何も問わずに、
「飯でも食いにいくか」
と、俺を夕食に誘ってくれた。


フィクションの妄想話。稚拙な文ですんませんが。


俺が、親父を意識し始めたのはいつからだろうか。
20歳のころまでは親父の存在は、ただうざいだけだった。いつもは言葉は少なかったが、俺と何かを話すたびに口げんかなんてしょっちゅうだった。
俺にプライドを傷つけられてかっとなった親父に時には、殴られたりもしたものだ。ぶっとい腕でおれの頬や頭とか殴られたこともあったし、蹴りを入れられたこともあった。当時は本当に親父のことなんて大嫌いだった。
親父は土木作業員で日々肉体労働をしているため、腕の筋肉とかは鍛えられてたし、喧嘩なんてしても勝てっこない。休みの日は学生のころからやっていたラグビーを町のチームに入って続けていたから、年の割りに体力が落ちているというわけでもなかったし、周りの中年に比べたら体のコンディションもいい感じに保たれ、精力旺盛といった体育会系の雰囲気を出していた。
それでも、俺は親父が嫌いだった。

俺は、22歳のころ男に目覚め、何人かの男と体の関係をもつことがあった。なぜ、目覚めたのかは分からないが、女のことを考えるより男のことが気になってしょうがなかったのだ。理由なんて無い。女のことを考えても全く興奮しないのだ。

はじめは嫌悪感で一杯だったが、徐々に受け入れるようになった。気持ちいいことも体験できたが、少ないながらいくら男と関係をもっても何か満たされないものがあった。何かが頭にひっかかっていたのだ。しばらくはそれが何なのかわからなかった。

26歳になって自分の好みの男がだんだん明らかになっていくにつれて、俺が求めているのは、体ががっちりしている男、筋肉だけでなくいい具合に肉もついてる体、俺のことをぐいぐい引っ張ってくれる兄貴的存在だった。しかし、おれの好みに合致する男は現れてくれず、気持ちがすぐ冷めてしまい、俺ってなんでわがままなやつなんだとさえ思った。

ある日、車で10分ほどの実家に帰り、久しぶりに両親に会った。母親はおれのために夕食を作ってくれ、その間、俺は親父と二人で居間で話をしていた。
「仕事は順調なのか」
「まあな。親父はどうなんだよ」
「相変わらずだな。若いやつらがもたもたしてるから俺が動くことも多くてな。」と苦笑いをしながらたばこをふかす。
「親父、あんま無理するとぎっくり腰になるぜ」
「あん?問題ねぇよ。じっとしてるよりましだ」
などと、平凡な会話を交わす。

やはり久しぶりに会うと親父も俺も穏やかに会話ができる。たわいの無い話をしながら俺は、親父の体をなんとなく見ていた。改めて見ても、おやじの体は50歳にしてはいい体をしている。腕は太いし、タバコを持つ指は太く、肩幅も広くて胸板も厚い。そんなに中年太りもしている感じもない。足だってラグビーを続けているためぶっとい。でも、その時も特に親父に何か感情をもつことはなかったのだ。

夕食を家族でしたあと、俺は住んでいるアパートに戻った。

しかし、一人になって何か気になってしょうがなかった。親父のあのがっちりした体や、俺のことを気遣ってくれたしゃべり方、笑った親父の顔を思い出だしたら、なぜだか胸がきゅんとしめつけられるような感覚に落ちたのだ。

なんだ、なんだこの気持ちは?親父のこと考えたら落ち着かなくなってきた。なんで、こんな気持ちになるんだよ。あんな嫌いだった親父に。

俺は、そんな気持ちを拒絶しながらも、親父のことを眠りにつくまで考えてしまっていた。

つづく



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